「人事評価制度を作ったが、管理職が面倒くさそうにやっている」
「毎年同じ評価点で、社員から『どうせ変わらない』と思われている」
──制度はあるのに機能していない、という状態は中小企業に非常によく見られます。
評価制度が機能しない最大の理由は、「制度を作った後の運用設計をしていないこと」です。
工夫1:評価シートを「年1回のイベント」にしない
評価制度が機能しない会社の多くは、評価シートを年度末にだけ書く「イベント化」しています。
評価シートを書く作業が「昨年度の振り返りを思い出しながら書く」という作業になると、当然ながら中身は薄くなります。
評価制度を機能させるには、目標と評価基準を日常の業務の中で意識できる状態を作ることが必要です。
月1回の1on1や週次の業務共有の中で、目標の進捗を確認する習慣をつけるだけで、評価の質は大きく変わります。
「年1回の評価シート記入」という意識を、「毎月の振り返りの集大成が評価シート」という意識に変えることが大切です。
評価シートの中身を「月次の振り返りと連動するもの」として再設計することも有効です。
工夫2:評価の「フィードバック面談」に力を入れる
評価の点数を付けることよりも、評価の結果を伝えてその後の行動を変えることに価値があります。
評価シートを渡して終わり、という会社では社員の行動は変わりません。
「何がよかったか」「何を改善してほしいか」「次の目標をどうするか」を面談で話し合うことが、評価を「成長につながるもの」にします。
フィードバック面談に慣れていない管理職には、「褒める点1つ・改善点1つ・期待点1つ」の3点構成を事前に書いておく習慣を持たせるだけで、面談の質と時間効率が大きく向上します。
工夫3:評価と処遇の連動を「わかりやすく」する
「評価が上がっても給与は変わらない」という状態が続くと、社員は評価制度に対して冷ややかになります。
完全連動でなくても構いません。
「評価がA以上で賞与にこれだけ反映される」「評価が3期連続Bであれば等級の昇格候補になる」という構造を、社員に見える形で示すことが大切です。
重要なのは「どのくらい変わるか」の金額より、「評価が処遇に反映される仕組みが存在する」という事実を社員が知っていることです。
この「見える化」だけで、評価への真剣度は変わります。
評価制度の「作り方」より「使い方」の改善が、制度の本来の目的を取り戻す近道です。
既存の評価制度の運用改善から始める支援も行っています。
「作ったはいいが使われていない」という評価制度をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。